待機児童解消のためには保育所の建設が急務である。しかし保育所の建設にあたって、住民の反対によって建設計画が撤回されることがある。保育所には利便性からも住宅密集地に建設せざるを得ず、地域住民に対する騒音が大きな問題となる。また子どもの送迎で混乱し、交通渋滞をおこしたり、事故の危険性が高まったりするため、住民は保育所建設に反対することが多い。保育所側も住民の苦情を受け、騒音をできる限り立てないための対策を構じている。
保育所側も丁寧な対応を重ねて地域に溶けこむことが大切である。騒音を減らすために園庭を低くしたり、保護者の交通マナーの改善、地域のイベントの積極的参加などにより、地域住民の理解を得るための努力をしている。地域住民も子育てのための保育所の重要性を理解することが大切である。いずれにしても保育所と社会の交流が必要であり、相手に対する思いやりの精神が肝要である。
(吉村 やすのり)