健康サポート薬局とは、患者の服用歴や使っている薬などを一元管理して指導する、かかりつけ薬局の機能に加え、地域住民の健康相談にのる役割を果たす薬局のことです。薬を調剤して渡すだけの薬局から、地域に根ざし患者の健康維持を支援する健康サポート薬局の届け出が始まりました。検査機器や相談窓口が整った薬局で、日頃から健康状態をチェックし、指導を受けるようになります。これにより、病院に通院しなくてもすむようになり、医療費を削減できることになります。
制度の狙いは薬局を地域の健康相談窓口と位置づけ、住民の予防意識を高めることにあります。国民医療費が年間40兆円を超す中、病気が重くなる前にチェックし、軽い症状は患者自身が大衆薬で治すセルフメディケーションの浸透を図ることです。現状では認定を受けても診療報酬上のメリットはありません。認定されれば、その旨を店頭表示できます。
（2016年11月27日 日本経済新聞）
（吉村 やすのり）
