健康寿命の延伸

生活に支障なく過ごせる期間の平均を示す健康寿命の最新データが2021年末に公表されています。健康寿命とは、3年に1度の国民生活基礎調査をもとにして健康上の問題で日常生活に何か影響がありますかと聞き、ないと答えた人の年齢別の割合などから算出します。仕事や家事、運動が問題なくできる期間の平均を示しています。2019年に全国で男性は72.68歳、女性は75.38歳です。日常生活に制限がある期間となる平均寿命との差は、男性は8.73歳、女性は12.07歳でした。
国は、都道府県の差を減らそうとしてきました。2013年と2019年の最長と最短の差を比べると、男性は0.34歳縮まりましたが、女性は0.61歳広がっています。男性に比べ女性の方が、平均寿命と健康寿命の差が大きく、寝たきりとなる割合が高くなっています。
東北大学のグループの高齢者を追跡した大規模調査の結果より、社会参加が健康寿命の延伸につながる可能性が示されています。ボランティア、趣味、町内会や老人会などの地縁的活動の3種全てに年に数回以上参加した人は、いずれも不参加だった人よりも、健康な期間が約5年長いとされています。

(2022年5月14日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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