健康寿命の延長

厚生労働省によれば、介護を受けたり寝たきりになったりせず、健康な生活を送る期間を示す健康寿命が、平成28年は男性が72.14歳、女性は74.79歳でした。平均寿命と健康寿命との差は、男性が8.84歳、女性が12.35歳です。年々、平均寿命の延長とともに、健康寿命も延びてきています。健康寿命は、国民生活基礎調査で健康上の問題で日常生活に影響がないと答えた人の割合や年齢別の人口、死亡数などから3年ごとに算出しています。
健康寿命は、前回の平成25年に比べて、男性では0.95歳、女性では0.58歳延長しています。男性の健康寿命の延びが顕著です。社会保障費を抑制するためにも健康寿命の延長は重要です。栄養管理や運動習慣が大切との啓発を進めてきており、意識が高まった結果です。厚生労働省は健康寿命と平均寿命との差を短くすることを目指しています。
都道府県別での格差も、男性は2.00歳、女性は2.70歳で、縮小してきています。山梨はがん検診の受診率が高く、愛知は健康づくりを推進するための市民ボランティアを養成しています。こうした取り組みが健康寿命の延長につながっています。

 

(2018年3月10日 産経新聞)
(吉村 やすのり)

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