文部科学省が、性同一性障害の児童生徒に関する全国調査を実施した。それによれば、全国の小中高校で少なくとも606人にのぼり、そのうち学校が服装や授業で特別な配慮が6割でなされているとのことである。正確な統計はないが、性同一性障害の頻度は、1万人に1人と言われている。性同一性障害の発症が小学校後半からであることを考えると、こうした調査は大変意義深いと考えられる。
性同一性障害の子ども達が、安心して学校生活が送れるように、現場は模索を続けている。これらの子どもは、周囲との違いをひとりで悩むことが多い。教員が性同一性障害への知識と理解を深め、相談しやすい環境づくりが大切となる。
(2014年6月14日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)