全国の児童相談所(児相)が2016年度に対応した児童虐待の件数は、前年度比18.7%増の12万2,578件で、過去最多を更新しました。1990年度の集計開始以来、26年連続で増加しています。虐待の種類別では、面前DVなど子どもに対して暴言を吐くといった心理的虐待が、6万3,187件であり、全体の約半数を占めています。
児相に虐待を通告した人や機関は、警察が5万4,813件の最多で前年度から42%増えています。配偶者に子どもの目の前で暴力をふるう面前DVについて、警察が心理的虐待に該当するとして、児相に積極的に通報したことが増加の要因です。都道府県別では、大阪が1万7,743件と最多で、東京が1万2,494件、神奈川が1万2,194件と続いています。
(2017年8月17日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)