虐待を受けた疑いがあるとして、全国の警察が児童相談所(児相)に通告した18歳未満の子どもは、昨年1年間で8万104人でした。前年より22.4%増え、過去最多を更新しています。統計がある2004年から14年連続で増え、摘発も最多の1,355件に達しています。配偶者などパートナーに対する暴力(DV)被害いわゆる心理的虐待も15年続けて増えています。警察庁は虐待の通告が増えた理由を、児童虐待への国民の意識が高まり、相談や情報が数多く寄せられ、警察への通報も増えたとしています。
虐待の内容をみると、最も多かったのが言葉による脅しや無視など子どもの心を傷つける心理的虐待で、全体の約7割を占める5万7,326人(前年比1万887人増)です。身体的虐待は1万4,821人(2,478人増)で、育児放棄(ネグレクト)は7,699人(1,301人増)、性的虐待は258人(7人増)でした。
(2019年2月7日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)