全国博士フェスの開催

社会が複雑化する中、産業界などでは高度な専門知識を持った人材へのニーズが高まっており、博士号取得者数の低迷は、日本の国際競争力の低下につながります。修士課程終了後、博士課程などに進学する人は、2000年度に9,333人だったのに対し、2021年度には7,109人に減少しています。進学率も16.7%から9.9%に低下しました。博士号取得者数も、海外主要国より低い水準にとどまっています。
博士号取得者が減少している要因には、在学中の経済的負担の重さや、博士号取得を踏まえた待遇を用意する企業が少なく、修了後のキャリアが見通せないことなどが挙げられます。文部科学省は、優れた学生に対する生活費相当額の財政支援制度や、博士課程の学生向けに企業の長期インターンシップを行う大学への助成金制度などの活用を呼びかけています。
文部科学省は、博士課程を修了して社会の一線で活躍する人を紹介するイベントである全国博士フェスを開催します。学生らを対象に、博士号取得への意欲を喚起するのが狙いです。

(2023年7月17日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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