公立小中学校における太陽光発電の利用

文部科学省の調査によれば、全国の公立小中学校のうち、今年5月1日時点で、太陽光発電設備を設置している学校が全体の34.1%に上っています。2018年度より3.1ポイント上昇しています。小中学校の2万8,442校のうち、太陽光発電を含む再生可能エネルギー設備を設置している学校は、計1万629校でした。このうち、太陽光発電は9,706校でした。この10年で倍増しています。
政府は、2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする目標を掲げており、学校施設でも脱炭素に向けた取り組みを強化する方針です。文部科学省は、公立学校が太陽光発電などを設置する場合、費用の半額を補助(400万円以上の事業が対象)するほか、蓄電池を設置する学校にも1,000万円を上限に補助しています。温暖化防止など環境への対応に加え、災害時には学校を避難拠点として活用するなど、防災機能を高めるためです。
脱炭素に向けては、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)と呼ばれる省エネ型の校舎を増やすため、改修や建て替え費用への支援を拡充する方針です。ZEBとは、太陽光など自前で発電する電力量と消費する電力量の差をゼロに近づける建物のことを言います。高性能の断熱材や空調、LED照明などを導入し、消費電力を減らすことができます。

(2021年9月14日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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