人材サービスのエン・ジャパンの調査によれば、いったん退職した社員を再雇用したことがある企業の割合は、回答した661社の72%を占めており、2016年の前回調査の67%から上昇しています。理由としては、即戦力を求めていた、人となりが分かっているため安心などが多くなっています。周囲の社員の反応も良好が8割を超えています。かつて在籍した古巣だけに、戻った後も馴染みやすい社員の姿がうかがえます。
しかし、こうした再雇用をきちんと制度化している企業は8%と、ごく一部にとどまっています。今後、少子高齢化の進行に伴って労働力人口はさらに逼迫することが確実視されており、経験豊富な人材の有効活用は喫緊の課題です。
(2020年10月18日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)