再婚禁止期間―Ⅰ

なぜ必要か

 現行の法では、男性は離婚後するに再婚できますが、女性は6カ月間待たなければなりません。民法733条は再婚禁止期間を定めています。それは、離婚してすぐに再婚した女性が子ども産んだ場合、父親が前の夫なのか、再婚後の夫なのか分からなくなり争いが起こることがあります。それによる子ども不利益を防ぐためとされています。
1898年に施行された明治民法で、妊娠の有無が素人目にも分かるようになるまでは再婚を待つべきだとして、6カ月間にしたという経緯があります。再婚禁止期間は、結婚している女性が産んだ子は夫の子と推定する民法772条の嫡出推定とも大きく関係している。離婚から300日以内に生まれた子は、前夫の子とし、結婚後200日を過ぎた後に生まれた子は現夫の子とみなします。

(2015年12月4日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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