確定的検査とは
羊水検査は原則として、妊娠15~16週以降に経腹的に羊水穿刺を行います。妊娠15週未満に行う早期羊水穿刺や経腟的羊水穿刺は、その安全性が確認されていないことから、標準的な検査方法とはいえません。染色体分析には約2~3週間を要します。また検査に伴う破水の危険性は約1/100、流産のそれは約1/200~1/400です。検査前にこの危険性を十分に説明しておかなければなりません。現在では年間約20,000件と推定されています。
絨毛検査を行うための絨毛採取の方法には経腹法と経腟法があり、経腹法が安全性においても手技の容易さにおいても優れています。妊娠10週以降14週までが標準的な実施時期であり、妊娠10週未満では安全性が確認されていないことから行うべきではありません。検査に伴う破水あるいは流産の危険性は、羊水検査のそれと比較して同等以上であり、国内では実施可能な施設は一部の施設を除いて少なくなっています。
(吉村 やすのり)