出生数の増加

 厚生労働省の人口動態総計によれば、2015年に国内で生まれた赤ちゃんは、統計を始めた1890年以降最低だった前年を4千人上回る1008千人で、5年ぶりに増加しました。死亡数は1302千人と戦後最多を更新しており、人口減少は続いています。30代の出産数が前年より増えており、雇用状況の改善に加え、保育所の整備などの子育て支援策が影響している可能性があります。出生数が死亡数を下回る自然減は294千人で、前年を25千人上回って減少幅は過去最大となっています。
15年の死因の最多は、がんの37万人です。次いで心筋梗塞などの心疾患が19万9千人、肺炎は12万3千人、脳卒中などの脳血管疾患は11万3千人です。婚姻件数は約9千組減の63万5千組で、戦後最少でした。婚姻件数は年間100万組を超えた1970年代前半をピークに、その後は一貫して減少傾向が続いています。これは、結婚適齢期の人口が減少しているためです。一方、離婚件数は22万5千組で、前年より3千組増えています。

(2016年1月1日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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