独立行政法人・労働政策研究・研修機構の第5回子育て世帯全国調査によれば、第1子の出産後に仕事を続けるかどうかは、就労状況に大いに影響されることが分かりました。ふたり親世帯で出産後も仕事を続けた女性は、現時点で就業率や正社員比率が高く、年収も多めでした。一方で、仕事をいったん辞めた女性の正社員比率は、1割以下です。就業中断の最大の理由は子育てです。女性が職業を中断すると、高卒では1億円、大卒では2億円の生涯所得を失うと言われています。
第1子出産後の女性の就業継続率は、母子世帯で36.3%、ふたり親世帯が35.1%でした。2016年の前回調査より、それぞれ2ポイント以上伸びており、緩やかな上昇傾向が続いています。
(2019年12月2日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)