若い時から安心して無理なく仕事と子育てを両立できるワークライフバランスを考えた環境づくりを男女二人で考えてゆく必要がある。そのためには二人でいつも同居しているよりも別居していた方が相手のことを考えやすいかもしれない。キャリアは社会で役立ってはじめて意味を持つものであり、周囲の支えで今のキャリアがあると常に考えておくことが大切である。
キャリアコースの選択肢は多く、その継続には社会や企業の手を借りることが必要となり、自らがキャリアデザインを意識しなければならない。そのためにはキャリア形成は二人でかつ長期ビジョンで考えることが肝要である。男女二人がそれぞれ新しいキャリアのロールモデルになるように努力すべきであり、一時的にペースダウンすることはあっても、自身のパフォーマンスを向上させようとする気持ちをもつことが大切である。
キュリー夫人は「子どもを立派に育てておられますが、どのように研究と子育てを両立されているのですか?」と聞かれ、「私は子どもを育てることと研究することを同じ次元で考えています。良い研究をすることは社会への奉仕ですが、社会のためになるような素晴らしい人間を育てることも研究同様、社会への奉仕と考えています。」と答えられたそうです。若い方々にはぜひとも見習っていただきたいものです。
(吉村 やすのり)