厚生労働省は、特許が切れた先発医薬品の薬価の引き下げを早める方針です。後発薬の発売10年後から段階的に下げる従来ルールを5年に短縮するなどし、11年後には後発薬と同等にします。新薬を開発しなければ将来の企業経営が成り立たなくなるとの危機感を喚起し、創薬分野のイノベーションを後押しします。希少疾病向けなど一部を除き、すでに特許が切れたものを含む幅広い先発薬が対象になります。
新薬開発の主戦場となっているバイオ医薬品も例外扱いにしていません。従来は先発薬と有効成分や添加物、製法などが同じ後発品が承認を受けた場合のみ引き下げの対象でした。今後は製法が違っても品質や有効性が同等の後発薬がある場合にも引き下げます。
後発薬への置き換え率が低い先発薬の価格を高めに設定する現行ルールは廃止します。先発メーカーに許諾料を払い先発品と同じ製法でつくる後発薬は、先発品と同じ高い薬価に設定し価格面で不利にします。後発薬の登場後も特許切れの先発品の販売を続けているメーカーのうち、約2割は売り上げに占める割合が50%以上に達しています。

(2025年12月19日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)





