労働生産性の評価―Ⅰ

労働生産性の低下
労働生産性は、付加価値の総計である名目国内総生産(GDP)を労働者数で割って計算します。日本の製造業の2015年の労働生産性は、9万5063ドル(約1,000万円)です。経済協力開発機構(OECD)加盟35か国のうち、製造業のデータが入手できる29か国で14位です。トップのスイスの半分、米国の約7割の水準です。1995年と2000年は日本がトップでした。
生産性低下の原因は、モジュール化にあります。標準化した部品の組み合わせで製品を作るモジュール化が進めば、どこの国でも製造が簡単にできます。人件費の安い中国や台湾などの企業との価格競争が激しくなって価格が低下します。利益を得にくくなり、日本の生産性は低下しました。

(2018年3月9日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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