10月から始まった医療事故調査制度で、1カ月間に第三者機関である医療事故調査・支援センタ-に届けられた事故は全国で20件でした。医療事故調査制度は、事故が起きた病院や診療所がセンタ-に届けたうえで原因を調べ、結果を遺族とセンタ-に報告するものです。遺族は結果に納得できなければ、センタ-に再調査を依頼できます。
機構によると、届け出のあった20件の内訳は、病院からが15件、診療所・助産所が5件でした。診療科別では消化器外科5件、産科など4件、その他11件でした。寄せられた相談は2500件にも及び、相談内容の25%は、医療事故として届け出る必要があるかどうかでした。届け出対象は予期せぬ死亡ですが、医療機関が届け出るべきか否か迷ったことがうかがえます。
(2015年11月14日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)