医療事故の原因究明と再発防止を図る医療事故調査支援センターが、来年発足することになりそうである。予期せぬ死亡事故は、年間1,300~2,000件発生すると推計されており、第三者機関である調査・支援センターの設立が求められていた。
予期せぬ死亡事故があった場合、病院はまず医療事故調査・支援センターに届け出た上で、自ら調査し、遺族とセンターに報告する。遺族がその結果に納得できなければ、センターが独自に調査し、遺族と病院に報告するという制度である。センターは調査結果を警察には通報することはないが、公正さや透明性をいかに確保できるかが鍵となる。いずれにしても、医療側にとっても患者側にとっても、従来より良い制度であると思われる。
(2014年6月18日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)