文部科学省の発表によれば、日常的にたんの吸引などの医療行為が必要な医療的ケア児は、2024年度は2,559人でした。前年度比360人増で過去最多を更新しています。学校側の受け入れ態勢の整備が進んだこともあり、調査を始めた2015年度の839人の3倍に増加しています。
内訳は、通常学級に通う子どもが1,315人、特別支援学級に通う子どもが1,244人です。行われた医療行為の内容は、たんの吸引が854件、血糖値測定・インスリン注射が815件、導尿が606件の順です。
保護者らが学校生活に付き添っている子どもの割合は12.7%です。付き添う理由は、医療的ケアを行う看護職員らがいないが44.8%、看護職員らはいるが、対応できない時間帯や曜日があるが20.1%などです。2021年に施行された医療的ケア児支援法は、学校設置者に対し、保護者の付き添いがなくても子どもが適切なサポートを受けられるよう、必要な措置を講じることを求めています。

(2025年7月31日 読売新聞)
(吉村 やすのり)