Newsletter“INFERTILITY”医療裁判からみた生殖補助医療のありかた-Ⅰ

 我々、医療従事者が医療(手術や処置、投薬とそれに準じる医療行為)を行うにあたってエラ-はつきものですが、すべてのエラ-について医療従事者の法的責任が問われてしまうと、診療そのものができなくなり、かえって患者さんの不利益になります。しかしながら、すべてのエラ-が許されるわけではなく、故意や過失によって患者さんに大きな損害が生じた場合において、医師の法的責任が問われます。平成27101日から医療事故調査制度が開始され「予期せぬ死亡事故」が発生した場合、第三者機関への報告と院内調査が義務付けられます。「医療事故に係る調査の仕組み等のあり方に関する検討部会」の資料によると、医療行為による死亡事故は年間1,3002,000件程度であり、このうち、どの程度が今回の対象になるかは不明確ですが、「予期せぬ死亡」は病院長が判断しなければなりません。
 人間は必ずエラ-を引き起こすことを前提とし、エラ-を起こしにくくするような、また同じエラ-を生じさせないような病院としての仕組みづくりが重要です。NewsletterINFERTILITY”(フェリング・ファ-マ株式会社発行)に特集されたものです。あすからシリ-ズをはじめます。

(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。