医療費請求の審査は、社会保険診療報酬支払基金(支払基金)と、国民健康保険団体連合会(国保連)の2団体が独占的にしている。この2団体に支払われる手数料は年間1,200億円にも及ぶ。しかし、2団体の審査による医療費削減額は、年600億円程度にとどまっている。2団体は厚労省からの天下りを受け入れていることから、高コスト体質が問題となっている。
来年度から、まず企業の健康保険組合等の保険者が点検し、問題のある請求書だけ2団体の審査を受けるシステムに変更することになった。これまで手数料は請求書の枚数で計算されるため、その枚数が減少すれば2団体の受け取る手数料も減少することになる。
(2014年6月13日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)