千葉県性感染症研究会第15回学術集会で、「性感染症における生殖補助医療の意義」と題して招請講演をさせていただきました。
性感染症であるクラミジア感染症およびHIV感染症における生殖補助医療の有用性について言及致しました。クラミジア感染症においては、卵管鏡下卵管形成術(FT)が有用であり、HIV感染精液の精子洗浄法の改良について解説いたしました。また、子宮頸がんはHPV感染によって起こりますが、妊娠を希望する女性の子宮頸部微小質浸潤がんに対して実施した子宮頸部摘出術の現状を解説しました。術後の妊娠のためには生殖補助医療が必要となるケースが多いことを説明させていただきました。
生殖補助医療は、不妊に悩むクライエントのみならず、性感染症によってもたらされる母子感染のリスクを軽減するためや、妊孕性温存のための手術後の妊娠にも臨床応用されるようになっています。
(吉村 やすのり)