世帯数は、ひとり暮らしの増加により5,344万世帯と過去最高を更新しています。単独世帯は34.6%を占め、男性では25~29歳、女性では80~84歳が最も多くなっています。男女65歳以上の6人に1人がひとり暮らしで、高齢世帯の孤独死など社会問題の一因になっています。一方、男性は20~30代が単身世帯の4割近くを占めています。可処分所得の多い若い独身者が増えると消費を押し上げる効果がありますが、子どもを持たない人が増えると長期的には経済にマイナスです。
高齢化の進展は、ひとり暮らしの増加にもつながっています。単身世帯の比率が3分の1を超え、世帯の平均人数は2.33人と0.09人減りました。東京都では1.99人と初めて2人を割り込んでいます。とりわけ高齢の女性のひとり暮らしが目立ちます。女性の単身世帯を年齢別にみると、70代が19.6%と最も多くなっています。80歳以上も19.0%に達しています。女性は男性より平均寿命が長く、夫に先立たれてひとり暮らしをするケースが多いことによります。
(2016年10月27日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)