文部科学省は、大学での教員養成課程を見直します。今秋をめどに教職課程の認定基準を改め、大学生が最短2年で教員免許を取れる制度を新たに導入します。IT系学部でデータの利用法を詳しく学んだり、長期留学を経験したりした人が、教員になりやすくします。
公立小中高校の教員採用試験受験者は、2011年度実施で18万人を超えていましたが、2021年度は約12万6千人に落ち込んでいます。2021年度の公立小の採用試験倍率は、過去最低の2.5倍になっています。待遇改善を検討しています。
現在の教職課程は四年制大学で1種免許、短期大学で2種免許を取得できます。1種は幼稚園から高校まで、2種は幼稚園から中学まで教えられます。文部科学省は認定基準を見直し、主に短大向けだった2種を四年制大学でも特例的に取れるようにします。
ITを含むSTEM(科学・技術・工学・数学)分野、国際関係、心理などを専門とする学部・学科に2種免許を取れる課程を置くことを想定しています。大学から申請を募り、2025年春の入学者から新課程を受けられるようにします。
(2023年7月13日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)