国の借金

 社会保障費などを賄うために発行した普通国債の残高は、2018年度末で総額883兆円です。国民1人あたり700万円の借金を抱えている計算になります。国と地方を合わせた長期債務残高は、2018年度末で1,108兆円にも達しています。国債発行は1990年代前半から目立って増え始めました。バブル経済が崩壊し、公共事業で景気回復を図ろうとしたことが一因です。税収は落ち込み、歳出を穴埋めする国債発行は続いています。2018年度予算案の歳出で、国債の返済や利子の支払いのための国債費は233,020億円にも上ります。
 2018年度予算案を見ると、一般的な行政にかかる経費は総額977,128億円です。この一般会計歳出のうち社会保障関係費は329,732億円で、3分の1を占めています。歳入の財源は、所得税や法人税、消費税といった租税収入では間に合わず、国債を発行して借りる公債金で埋め合わせています。その額は336,922億円で歳入全体の3分の1を超えています。

 

(2018年2月3日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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