在宅医療を受ける人は、近年急増しています。厚生労働省の調査によれば、2014年は1日当たりの推計で15万6400人となり、調査を始めた1996年以降で最多になっています。05年に比べ約2.4倍に増えています。医師による定期的な訪問診療を受けたのは、11万4800人で、必要に応じて医師を呼ぶ往診を受けた患者は3万4000人でした。全体の8割近くを75歳以上が占めています。
一方、1日当たりの入院患者は131万人に上っています。在宅医療に対応する医療機関の増加などで、入院から在宅へのシフトは進んでいますが、まだまだ限定的です。国は入院患者を減らし、地域で医療、介護を切れ目なく提供する地域包括ケアシステムを推進中です。家族を含めた安心した在宅医療体制作りが求められています。
(2016年1月31日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)
アーカイブ
カテゴリー
カレンダー