厚生労働省の調査によれば、患者の住まいを医師が訪れて診察する在宅医療を受けた人は、2014年に1日当たり推計15万6400人となり、1996年に調査を始めて以来最多だったことが明らかになりました。入院から在宅医療へのシフトが進んでいるとみられます。国が在宅医療拠点となる病院や診療所に補助金を出して支援したことにより、対応できる医療機関が増えたためだと考えられます。
在宅医療のうち、定期的な訪問診療を受けた患者は前回から7割増え、11万4800人となりました。必要に応じて医師を呼ぶ往診を受けたのは3万4千人でした。在宅医療を受けた人を含む外来患者は723万8400人で、前回からはほぼ横ばいの状況です。病院に通院なくしても在宅医療を受けられるようになれば、入院患者の多い80歳以上の患者の多い高齢者にとっては有意義と思われます。
(2015年12月18日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)