医師が大都市に集中し、地方で不足する地域偏在が深刻です。人口減少によって医療の需要が減り、医療の撤退戦が始まっている自治体もあります。厚生労働省の調査によれば、2020年に診療所の医師の半数が60歳以上となっています。診療所が無い市区町村は2022年時点で77あり、仮に診療所の医師が75歳で引退し、承継や新規開業が無ければ、2040年には342に増えることになります。
医師よりも看護師の不足が厳しい地方もあります。看護師不足のため閉鎖する診療所もあります。介護人材の確保も課題で、医師だけはなく、医療職や介護職の待遇改善も求められています。

(2025年3月26日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)