地方議会での女性議員の増加

地方議会で女性議員比率が高まっています。4月の統一地方選では41道府県議選の合計で女性の当選が最多でした。福井県を除く46都道府県で割合は上昇し、増加幅は、香川県、静岡県で4.9ポイント、佐賀県が4.7ポインと高率でした。
女性議員の比率は大都市圏の比率が高くなっています。女性が全体で30%を超すのは東京都のみで、神奈川県など6府県が20%台です。200を超す地方議会では女性がゼロです。地方議会に女性が増えることで子育てや福祉などの政策充実が期待されます。内閣府が地方議員に実施した調査によれば、力を入れる分野で、女性議員は、出産・子育て、少子化対策が56%と最も多く、介護・福祉が次いで53%でした。男性議員はいずれも27%でした。
欧州では女性の地方議員が半数に迫る国もあります。日本では国政でも女性議員が衆参合わせて16%に過ぎません。候補者男女均等法が施行されて5年になりますが、政治の世界における男女差の是正は道半ばです。多様な民意を反映して地域を変える上でも、暮らしに直結した地方議会で、女性議員が活躍の場を広げる必要があります。

(2023年8月26日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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