ふくしま子ども・女性医療支援センターのセンター長である故水沼英樹教授により、診断と治療社から「基礎から学ぶ女性医学」が上梓されました。御本人は、今回本書の上梓に思い至った背景には二つの理由があるとされています。その第一は、更年期医学から女性医学への橋渡しを行った者として女性医学をどう考えているかを世に遺すことが、先導を務めた者の最後の責任であると考えられたからです。第二は、女性医学を学び習得するうえで、これだけは知っておいてほしいと思う知識を伝えたいとの想いであると述べられています。
先生は、学会理事長として更年期医学から女性医学への橋渡しを先頭に立って推進され、女性医学の黎明期を安定させ、成長期へと発展させていくために女性医学の外形を整えその公知を図ってこられました。本書は、初めて女性医学を学ぼうとする者にとって、教育的な内容に仕上げられている名著です。
(吉村 やすのり)