日本学生支援機構の調査によれば、日本で学ぶ外国人留学生は29万8,980人に上ります。5年前に比べ8割近く増えています。このうち大学など高等教育機関で学んでいる留学生は、20万人を超えています。留学生を積極的に迎え入れることは、大学のグローバル化戦略とも密接な関係があります。日本の大学は、18歳人口の減少に直面しています。留学生を受け入れて海外での知名度が高まれば、さらなる留学生の獲得が期待できます。
日本人学生にとっても身近な国際交流の機会が広がります。キャンパスや学生寮などで留学生とのコミュニケーションを深めることで、世界に目を向ける学びのきっかけになります。文化の違いを知り、海外留学を考える機会にもなることが期待できます。留学生たちが日本で助けられながら学んだ思い出は、将来、日本の良き理解者を増やすことにもつながります。
(2019年8月28日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)