大学の追加合格

近年、4月に入り大学の追加合格の連絡を受けるケースが増えています。学生数が大幅に超過しないようにした国の規制強化を受け、各大学は合格者数を少なめにしたものの、辞退者が多くなり、欠員を避けようと追加合格を出しているためです。一定の入学辞退者を想定して、定員を超えた学生に合格を出していますが、例年以上に辞退が多く、欠員を避けるため大量の追加合格を出す羽目になる大学が増えています。
文部科学省は定員を大幅に超えて入学させる大学が多いことを問題視し、教育の質を保つため近年規制を厳格化してきています。以前は大規模大学の場合、補助金全額カットの基準は、入学定員の1.4倍でしたが、2018年度からは1.1倍に引き下げられました。そのため、各大学は当初の合格者を減らし、足りない分を追加合格で補うケースが増えています。
多くの私立大学で、定員不足を補うために出す追加合格が増えています。入学金、授業料などの学費は、私立大学の収入の7割を占めています。1人学生が減ると年100万円前後の減収になってしまいます。新年度が始まっても定員割れを避けるために追加合格は認められています。

(2018年4月5日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。