総務省の発表によれば、2月の完全失業率は前月より0.2ポイント低い2.8%となり、1994年12月以来、22年2カ月ぶりの2%台を記録しました。完全失業率は、リーマン・ショックの影響で雇用情勢が悪化した2009年7月に過去最高の5.5%を記録して以降、景気回復とともに低下傾向が続いています。2月の完全失業者数は、前月比8万人4.0%減の190万人です。昨年は200万人台で推移しましたが、今年は2カ月連続で減少しています。
完全雇用状態が確認されていますが、経済成長率はまだ2%を達成できていません。2月の有効求人倍率は、横ばいの1.43倍であり、1991年7月以来の高水準を維持しています。生産活動も世界経済の回復を受けて活発になっています。2月の鉱工業生産指数速報値は前月比2.0%上昇の102.2でした。
(2017年3月31日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)