国会議員の女性比率
2014年の第2次安倍改造内閣で歴代最多の5人の女性閣僚を起用しました。しかし、議員の女性比率はそれほど伸びませんでした。2012年以降、衆院解散・総選挙は3回ありましたが、自民党が多くの議席を獲得した衆議院の女性割合は、10%前後で推移しています。2018年に候補者男女均等法が施行され、参議院は2019年7月の選挙で過去最高の22%超になりました。ただ両院とも2020年に3割の目標には未達です。
国政への足掛かりとなる地方議員の女性を増やす必要があります。都道府県議会議員は、2018年12月時点で10%程度、市区議会は全国平均で15.3%、最も多い東京都は28.1%ですが、3割には届いていません。海外では、多くの国が議員の候補者や議席の一定数を女性に割り当てるクオータ制を導入し比率を上げていますが、日本では本格的な議論に至っていません。
(2020年9月7日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)