女性の就業形態と賃金
役員を除く女性の雇用者数は、2013年から2019年までに13%増えました。出産や育児で仕事を辞めることが原因で主に30代の就業率が下がるM字カーブも解消しつつあります。しかし、増加した307万人の雇用者の57%を非正規が占めています。M字カーブの改善は非正規の増加によるものです。コロナ禍で非正規の働き手が真っ先に解雇や雇い止めに追い込まれるケースが相次いでいます。女性の雇用は不安定なままです。
また、フルタイム労働者の2019年の平均給与を比べると、女性は男性の74%と、依然として大きな差があります。正規・非正規間の同一労働同一賃金制度を4月に導入しましたが、未だ男女間の賃金格差の解消につながっていません。
(2020年9月7日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)