女性のキャリアを考える

 女性にとって出産や子育ては仕事を継続する上で大きなハードルになりやすい。そのためには若い時からワークライフバランスを考え、安心して無理なく仕事を続ける環境整備が必要となってくる。

 これまで何故女性たちは出産を先送りにしてきたのか?これには女性がいくつになっても出産は可能だと思い込んでいたことが大いに関与している。また、30歳前後で出産・子育てをしながらキャリアを形成する自信がなかったことも要因として考えられる。しかも、比較的若い時期に妊娠・出産してもキャリア形成できるという就業モデルが身近になったことも、出産を先送りにした要因であると思われる。

 女性が仕事と子育てを両立できるような環境づくりには、まず女性自身がキャリア継続への高いモチベーションを持つことが大切である。そして夫(男性)の意識、職場や社会の意識改革が必要であり、自治体や国の支援が大切となる。最近の若い女性に専業主婦志向が高まっているとのアンケート調査もみられるが、これには非正規雇用が多く、子育てをしながらキャリアを形成するイメージが描けないと考えている女性が多いことが関与している。少子高齢化で労働人口の不足が問題となる将来、女性の力が必須である。

(2013年10月25日 朝日新聞)

(吉村 やすのり)

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