女性の働きやすい国ランキング

英誌エコノミストの調査によれば、OECDに加盟する29ヶ国の中で、日本は、女性の働きやすさで28位です。男女の労働参加率の差や給与差、議会に占める女性の割合など10の指標で、各国をランキングしています。日本は、企業の女性管理職が少ないことや、衆議院の女性議員の割合も低いことから、点数としては100点満点中わずか31点でした。意思決定の場における女性の数をいかに増やすかが課題となります。
1位はスウェーデン、次いでアイスランド、フィンランドが続いています。最下位は韓国でした。米国はOECD平均をわずかに下回り18位です。金融大手シティグループの最高経営責任者に女性が就任し、ウォール街のガラスの天井を壊したと評価された一方で、女性の政治家が少ない事などがマイナス要因となっています。
世界経済フォーラムのジェンダーギャップ指数は、2012年は135か国中101位でスコアは0.653です。2021年は156か国中120位、スコアは0.656と、下位グループから抜け出せていません。ジェンダーギャップ指数とは、受験生の偏差値のようなものです。自分なりに頑張って勉強しても、周囲がそれ以上に努力すれば、自身の偏差値は下がってしまいます。日本なりの努力の跡は認められますが、世界各国の進展はそれ以上です。まずはその落差を認識すべきです。

(2021年4月19日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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