部下の立場からみて、上司は男性と女性のどちらのほうが働きやすいのでしょうか。男性上司と答えた人は男性が39%、女性でも35%にのぼっています。女性の上司という回答は、男女ともに10%に満たないのが現状です。まだ女性管理職の数が少ないため、部下になった経験が乏しく、イメ-ジがわかないことも背景にあるように思われます。
男女差よりも個人としての人格や能力の違いのほうが大きいはずで、女性管理職が一般的になれば、女性への特別視はなくなると思われます。逆に上司の立場からみると、男性の部下のほうがマネジメントしやすいという回答が、男性は38%、女性は24%でした。女性の部下は、男性が5%、女性が11%にとどまっています。産休や育休、時短勤務など子育てで制約がある女性社員には、仕事を任せづらいという本音が見え隠れしています。このように女性の活躍推進には課題も多く、何よりも子育てしながら働きやすい職場環境を作ることが大切です。
(2015年6月23日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)