女性の登用

スイス金融大手傘下のクレディスイス・リサーチ・インスティテュートが、女性のリーダーシップを調査した「ジェンダー3000」2019年版が発表されています。経営幹部に女性がいる割合はシンガポールが23%で、日本は3%でした。今回の調査で対象とした日本企業175社の中では女性CEOはゼロでした。
日本企業で女性幹部の育成を阻む原因としては、インフラ不足が挙げられます。日本では、家事を担うヘルパーや保育園など、働く女性が仕事に集中しやすくなるインフラが利用しにくい状況にあります。世界の多くの女性はキャリアのために家庭を犠牲にしません。欧米とのインフラの水準の違いにより、女性リーダーの育成に大きな差が出てきています。企業が在宅勤務などフレキシブルな働き方を認めることも必要になります。新型コロナウイルス対策でテレワーク導入が加速しています。この危機が転じて柔軟な働き方が普及し、女性登用が進むことが大いに期待されます。

(2020年4月27日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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