女性活躍と多様性の重視

女性活躍をはじめとした人的資本の拡充が、ヒト・カネ・モノを呼び込むための重要なツールとなっています。ヒト=人材では、日本の労働力人口が減るなか、人材争奪戦の様相を呈しています。米国の調査によれば、18~34歳の労働者の72%が上司などがDE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン、多様性・公平性と包括性)を支持していないと思えば、退職や内定辞退を検討すると回答しています。
優秀な人材が集まらないと、当然、企業業績も悪化し投資家や金融機関からもそっぽを向かれ、カネ=資金も集まらなくなります。女性の人権や不平等といった問題を放置している会社と見られれば、モノ=取引先との商品や製品のやりとりも細ってしまいます。
政府の掲げる女性役員30%という数値に合わせるだけでは、仏作って魂入れずとなりかねません。多様性の重視を企業の成長にどうつなげるのか、きちんと経営戦略に落とし込み、ストーリー立てて社内外に説明することが大切です。

(2023年7月11日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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