政府は、2020年までに女性管理職(課長相当職以上)比率を30%まで引き上げることを目標にしています。国内主要114社の中で、この目標を達成できると思われる企業は、1割にとどまっています。女性活躍推進法では、従業員301人以上の大企業と国や地方自治体に対し、女性の活躍推進を義務づけた法律です。300人以下の企業では努力義務となっています。2016年4月1日までに女性登用などの数値目標を盛り込んだ行動計画を策定し、公表することを求めています。多くの企業は、女性管理職比率の政府目標達成が難しい理由に候補者不足を挙げています。目標達成のため強引な登用を行えば、職場に混乱を招きかねないと危惧しています。
少子化で労働力不足が進む中、就労を希望しながら働けていない女性が303万人います。女性が増え職場が活性化すれば、企業の競争力向上も見込めます。女性の活躍のため、長時間労働是正など働き方の見直し、男性の家事・育児への参加、保育所不足の解消などを総合的に進めることが大切です。
(2016年3月21日 読売新聞)
(吉村 やすのり)
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