なぜ女性たちは出産を先送りにしてきたのか
女性はいくつになっても月経のあるうちは妊娠・出産が可能であると勘違いしていたことが一つの要因です。月経が無くなる閉経年齢と妊娠出産可能な年齢には、少なくとも10年の差があります。こうした生殖に関する知識を若いうちに教育されてこなかったように思われます。またキャリアをある程度つけて生活設計ができてから、結婚し妊娠・出産しようと考えている女性が多いように思います。さらに30歳前後で結婚しても、出産し子育てをしながらキャリアを積む自信がないと考えている女性も多くみられます。
若い女性は、比較的若い時期に妊娠・出産してもキャリアをつけられる就業モデルを身近でさがすことができない状況にあります。テレビや雑誌その他で見聞きする仕事と子育てを両立する女性たちは、自分とはかけ離れた存在であると感じています。子育てと仕事を両立している女性が周りに居れば、若い女性も自信が持てるようになると思います。
(吉村 やすのり)