妊娠・出産前後の支援―Ⅰ

妊娠健診と出産育児一時金

 妊婦健診は、健康保険が適用されないので、基本検査で一回約5000円程度、血液検査やその他の検査が加わると10000円以上がかかります。母子手帳をもらった時に、一緒に妊婦検査受診票、いわゆる補助券が交付され、これによって妊婦健診の費用が助成されます。そのため特別な検査をする日以外は、診療時にほとんどお金を払わずに済みます。全部で14回、都道府県によって異なりますが、総計10万円前後が補助されます。
 妊娠4カ月以上の方が出産した時は、一児につき出産育児一時金である42万円が支給されます。出産前に被保険者と医療機関が出産育児一時金の契約を結び、医療機関が被保険者にかわって協会けんぽに申請を行います。そのため妊婦はその医療機関の出産費用が42万円以下であれば、出産にかかる費用を支払う必要はありません。出産すると、健康保険から1人につき原則42万円の出産育児一時金が出ます。双子なら2人分の84万円になります。厚生労働省の調査によると、出産費用の全国平均は50万円前後ですから、かなりの助けになります。健康保険組合や自治体によっては上乗せしてくれるところもあります。
(吉村 やすのり)

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