妊娠中の体重管理

妊娠中は、体重の増えすぎを気にする人が多いようです。産婦人科では長年、太り過ぎを減らすための指導を行ってきましたので、その成果のあらわれかもしれません。しかし、最近はむしろ、妊婦さんの痩せ過ぎ、体重増加の抑えすぎ(低栄養)が目立つようになってきています。痩せ過ぎや低栄養の妊婦さんからは標準よりも小さい赤ちゃんが生まれやすく、発育や将来の健康にも悪影響を及ぼす可能性があることがわかっています。
赤ちゃんの出生体重の正常範囲は、2,500g以上4,000g未満で、それより小さいと病気や発達障害のリスクが増え、大きいと難産の恐れがあります。日本で生まれる赤ちゃんの平均出生体重は、男児3,050g、女児2,960g(2016年)と、この40年間に男女とも約200g減少、2,500g未満の低出生体重児の割合は約2倍に増えて、10人に1人が標準よりも小さく生まれています。近年は横ばい傾向にあるものの、歯止めをかける対策が重要です。

(Anetis春)
(吉村 やすのり)

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