妊娠初期にジカウィルス感染(ジカ熱)した場合、発生リスクが通常と比べ約50倍高まるとする研究結果が発表されました。仏パスツール研究所などのチームは、2013~14年にジカ熱が流行した仏領ポリネシアでの小頭症の胎児の数や、ジカ熱の患者数などを分析しています。その結果、妊娠初期での感染による胎児の小頭症の発生率は0.95%で、通常の約50倍の発生リスクです。
またジカ熱に妊娠初期に感染した場合に、胎児が小頭症になる発症確率は、14.0~46.7%であると推測されています。最大の46.7%であれば、風疹にかかった妊婦から生まれた子どもの耳や目に障害が出る先天性風疹症候群と同程度と考えられます。
(吉村 やすのり)