国立成育医療研究センターの2023年調査によれば、ネット依存が強く疑われる状態の子は、小5~高2全体で20%も占めています。東京科学大学病院のネット依存外来の患者は約7割が中高生で、5割以上がゲーム依存、SNS依存と動画依存が約2割ずつとなっています。親がスマホを取り上げたことで、子どもの家庭内暴力に発展する場合も多くなっています。
インターネットの利用時間全体も増加傾向にあります。小学生のうち10歳以上の子の平日1日当たりの平均利用時間は、2024年度で約3時間44分と、5年前から1.5時間ほど増加しています。中学生は約5時間2分で、2時間以上増えています。乳幼児健診や学校の授業など、発達段階に応じて、子どもにも親にも、ネットとの付き合い方の教育を義務づける教育型の政策が必要になります。
SNSを使うこと自体が悪いことではなく、不適切利用にならないための取り組みが大切です。
(2025年3月23日、3月24日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)