わが国におけるデータ
新潟県で実施されたNIIGATA STUDYでは、中間解析において、20〜22歳における HPV16/18型の感染はワクチン非接種者 2.2%(10/459)に比してワクチン接種者0.2%(3/1379)であり、ワクチン接種者で感染率は有意に低く、ワクチンの有効性は90%と高い感染予防効果がある事が示されました。更に、性的な活動性による感染リスクの差を調整すると、ワクチン有効性は94%に高まることが示されました。
大阪府で行われているOCEAN STUDYでも同様の結果でした。秋田県における平成26~28年度の20~24歳女性の子宮頸がん検診データの解析では、HPVワクチン接種者の細胞診異常率は有意に減少していました。宮城県においては、平成26~27年度の20~24歳女性の子宮頸がん検診データの解析では、HPVワクチン接種者、高度な細胞診異常の率も有意に減少していました。さらに、組織診(精密検査)異常率もHPVワクチン接種者で有意に低いことが示されました。
(「子宮頸がんとHPVワクチンに関する正しい理解のために」 日本産科婦人科学会)
(吉村 やすのり)