子宮頸がんワクチンの副作用問題を検証する厚生労働省の研究班は、全国の11大学病院の治療結果を公表した。昨年9月~今年6月末、162人が受診し、このうちワクチンとの関係が否定できないのは112人であった。このうち、リハビリやカウンセリングなどの専門的治療を受けたのは70人で、このうち47人(67%)は痛みが改善したが、22人は変化なし、1人は悪化した。3分の2のケースで改善がみられるとのことである。 研究班では不安が取り除かれれば、痛みは改善方向に向かっていけるとの見解を示している。
専門家会議は、痛みの原因について心身の反応との見解を出しているが、田村厚生大臣は「国民の理解が得られない中で推奨を再開しても意味がない」と述べている。このような多くの重篤な副反応や副作用は、わが国だけにみられる現象であり、マスコミ報道も海外での接種状況を取材するなど、一面的な物の見方をしないように心掛けて欲しいものである。
(吉村 やすのり)