子宮頸がんワクチンの副反応の評価

厚生労働省の子宮頸がんワクチンの検討会は、長期的な痛みを訴えるワクチン接種後の副反応についての見解を1月にまとめた。症状の多くは、接種による痛みは心身の反応によるものであるとした。

 一方、最近のテレビや新聞などの報道では、子宮頸がんワクチン接種との痛みや運動マヒとの関連を示唆するとの報道が相次いでいる。これまで全世界で子宮頸がんワクチンが接種されているが、わが国のような副反応の出現は稀であり、現在のところWHOもワクチン接種を推奨している。その他の一般ワクチンと同様に接種する年齢もあり、わが国においては、子宮頸がんワクチンは内科・小児科で実施されることが多く、接種の際の注意点が十分に説明されていなかったり、ワクチンの有効性についても説明されていないことが多かったと思われる。

 これまでの海外のデータからすると、ワクチン成分が副反応を起こす可能性は低いと考えられるが、副反応の調査は積極的になされるべきであるし、副反応が起きた際のメディカルケアも重要となる。

(2014年2月27日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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